須田幸英税理士事務所 事務所通信 平成27年4月号掲載
経営理念
 最近、大塚家具の父娘の主導権争いが、テレビ等を賑わしました。そして3月27日の第44回定時株主総会にて、株主(父)提案の議案は賛成が約36%、反対が約61%という結果で、否決され一応の決着をみました。
この騒動をみて、会社とは何なのか、何のために存在するのか考えさせられました。そこで、その基となるものは経営理念ではないかと思い、気になる各社の経営理念を調べてみました。

(大塚家具)
お客様に喜んでいただき、社員に喜んでもらい、結果として会社が繁栄する。
(シャープ)
いたずらに規模のみを追わず、誠意と独自の技術をもって、広く世界の文化と福祉の向上に貢献する。会社に働く人々の能力開発と生活福祉の向上に努め、会社の発展と一人一人の幸せとの一致をはかる。株主、取引先をはじめ、全ての協力者との相互繁栄を期す。

一方、稲盛和夫氏の関わった会社は次の通りです。

(京セラ)
全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること。
(KDDIグループ)
全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、お客様の期待を超える感動をお届けすることにより、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。
(JAL)
全従業員の物心両面の幸福を追求し、
一. お客様に最高のサービスを提供します。
一. 企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。

太字にしたとおり、全ての会社に「全従業員の物心両面の幸福を追求」という言葉が入っています。JALの社員は、当初倒産した会社が経営理念としてこのような言葉を使って良いのかと思ったそうです。
会社は、何のため、誰のためにあるのか再認識させられた大塚家具事件でした。

    
                所長 須田幸英
 事務所通信4月号掲載
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